
今回から全5回にわたり、「中小企業のサイバーセキュリティ入門」と題して、事業運営に関わるセキュリティの基本をご案内します。
今回のポイント
- 会社の規模にかかわらず、サイバー攻撃への備えが必要です
- 被害は情報漏えいだけでなく、業務停止や取引先対応の遅れにもつながります
- セキュリティは、事業を止めないために経営全体で考えるテーマです
なぜ中小企業も関係するのか
「自社には狙われるような情報がない」「大企業ではないから関係ない」と考えてしまうことがあるかもしれません。しかし、メールやクラウドサービス、取引先とのデータのやり取りが攻撃に悪用される可能性もあります。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」が組織向けの主要な脅威として挙げられています。
自社が直接狙われる場合だけでなく、取引先や委託先とのつながりを通じて影響を受ける場合もあるため、会社の規模だけで「関係ない」とは言い切れません。
被害は情報漏えいだけではない
セキュリティの被害というと、情報漏えいを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、パソコンや業務システムが使えなくなることも、事業運営に大きな影響を与えます。
見積書や請求書の作成、受発注のやり取り、取引先との連絡など、日常的な業務の多くはパソコンやシステムに依存しています。これらが一時的にでも使えなくなれば、通常の業務が止まってしまいます。
情報セキュリティ対策は、情報を守るためだけでなく、事業を止めないための備えでもあります。
取引先にも影響する可能性
自社のシステムに問題が生じた場合、影響は社内にとどまらないことがあります。
受発注や連絡が滞れば、取引先の業務にも影響が及ぶ可能性があります。復旧や状況説明に時間を要し、取引先からの信頼に関わることも考えられます。
今週考えていただきたいこと
詳しい対策は次回以降にご案内します。今週は、次のことを一度考えてみてください。
「自社でパソコンやシステムが使えなくなった場合、最初に止まる業務は何でしょうか。」
回答やご返信は不要です。経営者や業務担当者の皆さまで、一度話題にしてみてください。
参考情報
IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」:
https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html
組合員の皆さまへ
情報セキュリティ対策は、業種や企業規模を問わず、日頃からの備えが重要です。
まずは、業務が止まった場合の影響を考えるきっかけとして、本メールをご活用ください。