
DXやIT導入に使える支援制度は、国の補助金だけではありません。都道府県や市区町村が、地域の事業者向けに独自の制度を設けていることがあります。
ただし、制度名に「DX」や「IT」と入っているとは限らず、「生産性向上」「業務効率化」「人手不足対策」といった名称で募集されることもあります。ここでは、自社に関係する制度を探す手順を3つに分けて紹介します。
今回のポイント
- 本店と事業所の所在地を確認して、対象となり得る地域を洗い出す
- 「DX」だけでなく、導入目的や解決したい課題でも検索する
- 見つけた制度は、発注や契約をする前に公募要領を確認する
- 補助金の入金時期を確認し、立替資金も含めて検討する
手順1 所在地と導入目的を整理する
最初に確認したいのは、会社の所在地と、設備やシステムを導入する場所です。制度によって、本店所在地、事業所所在地、事業を実施する場所など、地域の判定基準が異なります。
次に、「何を導入するか」ではなく、「何を改善したいか」を短い言葉にします。たとえば、勤怠管理システムの導入であれば、「集計作業を減らしたい」「残業時間を把握したい」といった目的まで整理しておくと、検索語を広げやすくなります。
手順2 制度名ではなく、目的を変えて検索する
自治体の制度は、必ずしも「DX補助金」という名前ではありません。自治体名に、次のような言葉を組み合わせて検索します。
- 「自治体名 デジタル化 補助金」
- 「自治体名 生産性向上 支援」
- 「自治体名 業務効率化 助成金」
- 「自治体名 人手不足 IT導入」
- 「自治体名 サイバーセキュリティ 助成金」
勤怠管理システムを探す場合も、「IT導入」だけでなく、「業務効率化」や「働き方改革」で検索すると、別の制度が見つかることがあります。
検索結果だけで判断せず、都道府県や市区町村の産業振興・商工関連ページ、地域の産業振興財団、商工会・商工会議所も確認します。J-Net21の「支援情報ヘッドライン」では、地域とカテゴリを指定して支援情報を探せます。
手順3 使える制度かを公募要領で確かめる
候補が見つかったら、制度名や補助上限額だけで決めず、少なくとも次の点を公募要領で確かめます。
- 自社の所在地、業種、規模が対象に含まれるか
- 導入したいシステム、機器、委託費などが対象経費に含まれるか
- 申請前の契約、発注、支払いが対象外にならないか
- 補助金が支払われる時期と、それまでの資金を確保できるか
- 国や他の自治体の補助金と同じ経費を重複して申請できるか
- 事前相談や支援機関の確認が必要か
募集期間中でも、予算の上限に達して受付を終える制度があります。導入時期が決まっている場合は、候補を見つけた段階で実施機関へ問い合わせておくと安心です。
公式情報
J-Net21 支援情報ヘッドライン:
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/index.html
組合員の皆さまへ
自治体の支援制度は、必要になってから探すと、申請期限や発注時期が合わないことがあります。設備更新やシステム導入の予定が決まった段階で、所在地と導入目的を使って一度検索しておくことをおすすめします。
候補が見つかった場合は、各自治体や支援機関の公式情報と公募要領をご確認ください。