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ホームページ、何を根拠に直す? GA4とお客様の声で確かめる

作り直す前に、「どこで困っているか」を確かめる

「問い合わせが少ない」「対応地域を毎回電話で説明している」。ホームページに関係する困りごとがあっても、何を直すべきかはすぐには決まりません。

問い合わせが少ないなら、サービス案内を見てもらえていないのかもしれません。見られていても、自社に頼める仕事が伝わっていない可能性もあります。問い合わせ方法が分かりにくいことも考えられます。

どれも、現時点では考えられる理由です。いきなり全体の作り直しを決める前に、アクセス解析の記録、お客様の声、実際のページを使って確かめましょう。

本記事では、困りごとの理由を仮説として一つ書き、確かめる材料を決める手順を紹介します。GA4を使っていない場合も、できるところから始められます。

前回の3行メモに、仮説を加える

前回は「困りごと・確認するページ・最初に確かめること」を整理しました。今回は、その続きです。

例えば、困りごとが「電話で対応地域をよく聞かれる」なら、理由を一つ考えます。

サービス案内で、対応地域の説明が見つかりにくいのかもしれない。

まだ確かめていない理由を仮に置くのが「仮説」です。「地域の説明を上へ移せば問い合わせが増える」と、効果まで決めてしまう必要はありません。

最初の仮説が違っていても構いません。電話を好むお客様がいる、商談前に個別の条件を確認したい、といった別の理由も考えられます。材料を集めて、仮説を見直していきます。

ここで使う例は説明用の架空例です。MICや特定企業の実績を示すものではありません。

GA4では、関係するページの記録から見る

サイトの閲覧や操作を記録するアクセス解析ツール「Google アナリティクス 4(GA4)」を導入している場合は、困りごとに関係するページの記録を確認します。すべてのレポートを読む必要はありません。

最初の候補は「ページとスクリーン」レポートです。個々のページの表示回数などを確認できます。表示回数には、同じ人が繰り返し表示した分も含まれるため、そのまま人数とは読めません。Google公式:ページとスクリーンのレポート

見るときは、対象ページと集計期間を決めます。対応地域の例なら、まずサービス案内のページです。期間は問い合わせの記録と照合できる範囲にし、いつの記録かメモしてください。

ページを探せない場合や、データが表示されない場合は、制作会社や管理担当者へ「このページの閲覧を記録できていますか」と聞いてみましょう。記録がないことと、誰にも見られていないことを、すぐに同じ意味にはしないでください。

なお、レポートの配置は設定によって異なる場合があります。操作に迷うときは、画面上の数字を推測で読むより、対象ページのURLと確かめたいことを担当者に伝えます。

数字と、電話・商談での質問を照らし合わせる

アクセス記録、お客様の声、実際のページの三つを材料に、困りごとの理由を確かめる流れ
記録・お客様の声・実際のページを照らし合わせ、仮説を確かめます(概念図)。

GA4の数字は、ページの利用状況を調べる材料になります。一方、説明を理解できたか、何が不安だったかは、表示回数だけでは判断できません。

そこで、同じ困りごとについて、お客様からどのような質問を受けているかを確かめます。メモには個人名や問い合わせ本文をそのまま転記せず、「対応地域についての質問」など、内容を整理して残せば十分です。

次の表は、改修前の確認方法としての提案です。どれか一つに当てはまっただけで、修正箇所や全面リニューアルの要否が決まるわけではありません。

確かめたい仮説 記録や声で見ること 実際のページで確かめること
対応地域の説明が見つかりにくい サービス案内の表示記録、電話で聞かれる内容 地域の記載があるか、スマートフォンで見つかるか
自社に何を頼めるか伝わりにくい サービス案内の表示記録、商談で説明し直している内容 対象となるお客様と、依頼できる仕事を読み取れるか
問い合わせ方法が分かりにくい 問い合わせページの表示記録、連絡方法に関する質問 連絡先やフォームへの案内を見つけられるか

例えば、サービス案内が表示されていて、電話でも対応地域を聞かれ、実際に地域の説明も探しにくければ、掲載位置を見直す案が考えられます。それでも「位置が原因」と確定したわけではありません。変更候補として相談し、直した後に確かめることも決めておきます。

「押された」と「相談が届いた」を分ける

問い合わせに関する記録を使う場合は、何を数えているかを確認してください。

  • 問い合わせページが表示された回数
  • 問い合わせボタンが押された回数
  • フォームの送信が記録された回数
  • 実際に相談を受け付けた件数

これらは別の段階です。ボタンが押されたことを、相談の受付完了として扱わないようにしましょう。

GA4の拡張計測機能にはフォーム操作を記録する機能があります。また、標準の離脱クリック計測は、別のサイトへ移動するリンクが対象です。同じサイト内の問い合わせボタンを数えたい場合は、別途設定が必要か、担当者へ確認します。Google公式:拡張計測機能イベント

フォームに入力・確認・完了の画面がある場合などは、どの段階を「送信」として記録しているかも確かめます。これはサイトごとの設定確認です。自社の計測が、実際の受付完了と対応しているかを確認してから、改善の判断に使ってください。

データが少ないときも、確かめられることはある

閲覧や問い合わせの記録が少ないと、期間ごとの増減だけでは判断しにくいことがあります。受注が少数の商談で決まる事業なら、問い合わせ件数だけに注目しても、仕事への役立ち方を捉えきれないかもしれません。

こうした場合は、商談で説明し直したこと、電話でよく聞かれること、実際にページで迷った場所も材料にします。問い合わせがないという事実だけで、「需要がない」「デザインが悪い」と理由を決めないことが大切です。

GA4が未導入なら、お客様から受けた質問を整理し、該当ページをスマートフォンで開くところから始めましょう。解析の設定を依頼するときも、「何を確かめたいか」を伝えると、必要な記録を相談できます。

制作会社には、数字と考えた理由を一緒に渡す

制作会社へ相談するときは、「アクセスが少ないので直したい」だけでなく、困りごとと仮説、確認できたこと、まだ分からないことを伝えます。

次は、前回の3行メモに今回の2行と確認結果を加えた、架空の記入例です。

困りごと:電話で対応地域をよく聞かれる
確認するページ:サービス案内(該当ページのURL)
最初に確かめること:対応地域の説明を見つけられるか
仮説:地域の説明の位置が分かりにくいのかもしれない
確かめる材料:ページの表示記録、電話での質問、スマートフォンでの表示
確認結果:地域の記載はあるが、ページの末尾にある。表示記録は管理担当者へ確認中

未確認のところを、想像で埋める必要はありません。「解析は確認中」「電話で聞かれたことはあるが、件数は未記録」と書けば、次に調べることが分かります。

解析の数字を添える場合は、対象ページ・集計期間・指標名も記載します。広告を出した、営業活動を増やした、サイトを移転したなどの事情があれば、その時期も添えましょう。集計条件が変わった場合は、同じ数字として単純に比べないよう、担当者と確認します。

そのうえで、「この仮説を確かめるには何が必要か」「一部の修正で試せるか」と聞いてみてください。改善の目的を共有してから、作業範囲や費用の話へ進めます。

今週は、仮説と確かめる材料を2行にまとめる

今週取り組むのは、前回のメモに「仮説」と「確かめる材料」を加えることです。まだメモを作っていなければ、困りごとを一つ選んで書き始めてください。

仮説は「説明が伝わっていないのかもしれない」くらいで構いません。ただし、どのページのどの説明か、確かめる場所まで絞りましょう。

第29回では、更新や改修をした後の振り返りを扱う予定です。今回のメモを残しておくと、何を変えようとしたのか、何と比べるのかを後から確認できます。改修が未定でも、相談や次の更新に使える材料になります。

次回は見積もりの比較です。「何を直したいか」を整理したうえで、合計金額だけでは分からない作業範囲の違いを見ていきます。

ホームページの見直し、
何を調べればよいか迷ったら

「アクセスの記録をどう見ればよいか分からない」「今のページで何を確かめればよいか」。見直しの進め方に迷う場合は、マルチメディア情報協同組合へご相談ください。

現在のホームページのURLと、気になっていることをお知らせください。今回のメモも、相談の材料にご活用いただけます。

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